トルコ ペシュテマルについて
『ペシュテマル』
ペシュテマルはトルコタオルまたはハマムタオルとも呼ばれ、オスマン帝国時代(Ottoman Empire)から現代に受け継がれているとても大切な伝統品、文化遺産です。ペシュテマルはペルシャ語が起源で、背中のタオルを意味する「PüştとMal」を組み合わせたものです。リネン、コットン、竹などの天然糸で織られています。ペシュテマルは「ハマム(浴場)」で腰巻きにしたり、身体を拭くために使われていました。
『ハマム』公衆浴場の歴史
ハマムの起源は中近東でインドの入浴儀式とローマのスチーム技術が結びついたと考えられています。オスマン帝国時代の16世紀に最盛期を迎え、注目される存在となりました。当時家庭にはお風呂がなかったため、人々は公衆浴場を利用しました。他の人々との交流を楽しむ場として、礼拝前の入浴や身を清める儀式に、または結婚式や出産など、大きなイベントを祝う場所でもあったと伝えられています。ハマムはやがて西ヨーロッパにも広まり、心身洗浄とリラクゼーションの方法をアレンジしたものが、ヴィクトリア時代に流行しました。ハマムは多くの人にとって心身を回復させる場所であり、生活慣習としての文化的な価値があります。
現在では織物として、その多様なデザインとカラー、そして素材のすばらしさが世界中の人々の注目を集め、人気アイテムになっています。
(写真)アヤソフィア ヒュッレム スルタン ハマム(トルコ)
(写真)スルタン・アミール・アフマドハ ハマム(イラン)